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#28 親戚の協力と結婚式の行方

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  • 家族や身内が困ったときに助けられるよう普段から心構えをしよう!
  • 金銭的な支援は難しいことがあっても、感謝の気持ちを忘れないようにしよう!

友人へ連絡、SNSで中止を報告

結婚式前日に実家のある熊本地方で大地震があり、重篤なけが人こそいなかったのが幸いだったものの「結婚式を行える状況」ではなくなってしまいました。

今回の予定を変更したりキャンセルしたりすると、前日の連絡という扱いになるため、約210万円のキャンセル料がかかるとのこと。

妻も号泣。

「もう、結婚式はできないよね。」

どうにかしてキャンセル料も発生せずに延期する方法がないか、という気持ちはありましたが、式場自体は被害はなかったため担当の方からも申し訳なさそうな様子。

210万円の借金を負うことになるので、少なくとも返済を終えて再度式をすると考えて、単純に月に10万円返済していっても2年はかかる。

しかも限度額を変更して決済した後なので、支払いをどう変えていけるのかもわからない。

まだ、この時点では式場に正式なキャンセルの連絡は行っていませんでしたが、まず状況もふまえ式のキャンセルを考えているということを友人や会社の人へ連絡をすることにしました。

こちらから連絡をしようとしていたところ、数人から先に連絡があり「知り合いの連絡がつかない」だったり、「地元に帰る飛行機が欠航してしまった」であったりと連絡をいただきました。

「また別の機会にお祝いさせてほしい」と暖かい言葉も受け取りつつ、まだ連絡を取っていない友人たちにも連絡を取っていきました。

妻のお父さんからの声掛け

妻も少しは落ち着いてきたのか、同じように友人からの連絡を受けていました。

そして正午が近づいてきて、いよいよ正式にキャンセルの連絡を取らないといけないといけないと思っていた頃。

妻のお父さんから電話がありました。

「(特別な事情があって新郎側の両親が参加できないという)そんな状態でもそれだけのお金がかかるのなら、行ける人だけでも行って挙げたほうがいいのではないか。」

私の両親は確かに来られないかもしれないが、確かに全くのキャンセルとなってしまったらこれまでの準備も全く意味のないものになってしまう。

お祝い自体は落ち着いてからでもできるので、ここは行ける人だけでも集まって式を挙げたほうが良いのではないか。

それは確かに私も一つの方法として考えていました。

しかし、こちらからそういった声掛けはできないと思っていました。

また、少なくとも両親や地元近くに住んでいる友人たちに大きなけが人はいなかったことは幸い。

お義父さんの助言があり、少し気持ちが助けられました。

「結婚式をすべてキャンセル」すること自体は取りやめ、参加できる人だけでの決行として進めようとしていた時、再度私の両親から電話がかかってきました。

親戚からの説得

「参加できる人だけでも行って、結婚式そのものは挙げたほうがよいのではないか。」

お義父さんの助言もあり、その方向で結婚式を進めるよう考えていた時、私の両親からの電話。

まずは今の安否状況について2-3話した後、お義父さんから参加できる人だけでもと提案されていることを話しました。

すると、私の父からも同じく、親戚からそういった提案をされていることを聞きました。

先にキャンセル料については話が行っていたようで叔母から「そういうことなら、もともと飛行機で行こうと思ってたけど飛行機も欠航になってるから下道でも車を使っていく。」と言われたとのこと。

また、その叔母からは他の親戚も連れていけるだけ連れていくよう周りの親戚にも声を掛けているらしく「そこまでされるならこっちも参加しないわけにはいかない」とどうにか参加できる方向で考えるとのこと。

申し訳ない気持ちとありがたい気持ち、また「震災が直撃している現状で動くべきなのかそうではないのか」そういった心配もあり私たち夫婦としてはとても複雑な心境ではありましたが、周りがそう考えてくれているのは嬉しい。

こちらとしてサポートできることは多くありませんでしたが、すぐさま状況を式場に連絡。

結果として、友人数名が飛行機の欠航等で参加できなかった以外、親戚はほぼ全員に参加していただけることになりました。

その連絡を行ったあと、最後の打ち合わせで式場へ伺いました。

担当の方(40代の女性の方でした)も涙ながらに「誰のせいでもないのに……でも挙げられることになって本当によかったです。」と妻と抱き合っていました。

人に助けられてばかりの人生を歩いてきている私ですが、この時もお義父さんや親戚に大いに助けられる結果となりました。

おとおしゃん
おとおしゃん
この時はお金の問題もそうですが、それを抱えたうえで家族を失いかねない事態にどうしようもない気持ちでした。
おとおしゃん
おとおしゃん
こういった事態も含め、今後はまず身近な人が困っている時はすぐに助けられるように普段から準備をしておかないといけないと思うようになりました。