データ分析を学び始めた人の中で、このように思う方が多いかと思います。
世は大データ分析時代、といっても過言ではないですよね。
社会で働く人の中で、データに触れる方は非常に増えたと思います。
また、会社で「データを分析しろ!」と命じられる方も多いのではないでしょうか。
ですが中々、「データを分析する」と一言では言っても、実際はどう手順を踏むのか、どういう結果を出せばよいのかは難しいですよね。
そんな時、道筋を立てるために、料理で例えてみましょう。
というかここまでほぼ毎行「データ」って言ってるな。デジモンかよ。
データ分析 ≒ 料理
データサイエンティスト(=データ分析が得意なすごい人)の間では、データ分析はしばしば料理に例えられるそうです。
この話を聞いてから、私もデータ分析というとそれまで闇雲に数字を見て、気になるところを調べたりといった「気合」で乗り切っていました。
ただ、分析を順序立てて行うこと、またデータというのは分析しただけでは実用的ではないというところまで視野に入れて行うことで仕事がスムーズになった経験があります。
今回はこの話をまじめにやっていきます。
ステップ① ヒアリング ≒ 「晩ごはん何がいい?」
まずは、受け取ったデータから「どういった結果を求めているか」を聞き出します。
「晩ごはん何がいい?」と聞いて「なんでも良いよ」と言われたので「パクチーの魚醤漬け丼」を出したら激怒されたなんてこと、どのご家庭でも一度はあるかと思います。
「いいから分析してみろ」と言われても、どういう目的で分析するのかのすり合わせを行わないことには、せっかく時間をかけたのにお互いに満足できない結果になってしまいかねません。
- 何を目的とした分析なのか
- 相手が抱えている問題は何か
- 障害となっている課題は何か
分析に入る前にこういったことを確認しましょう。
ステップ② 全体を見積もる ≒ 献立を決める
手元にあるデータと、自分のスキル(経験等)から、どういった方法であれば有効な分析結果となるかを考えます。
データ分析といっても、手法はさまざまあります。
料理の経験もそうですが、それまでたくさんのデータを取り扱ってきた人のほうが得意なことも多いので、もしそういう人が近くにいるのであれば相談するのも良いです。
また、以下のような点も重要です。
- いつごろまでに必要なのか
- 現場で展開するものなのか
- 承認を得るために必要なのか
- 意思決定に必要なのか
後々、ちゃぶ台をひっくり返されないように、この時点である程度固めておきたいですね。
- 自分の経験値と、相手の要求によってどういう分析が必要か考える
- いつ、どのような場所で、誰に発表が必要なのかも聞き出す
ステップ③ データを集める ≒ 食材を集める
上司から、取引先から、はたまた別の方から受け取ったデータは、料理に例えると食材です。
単一であればシンプルなものにしかなりませんが、複数揃える事で複雑な分析ができる場合もあります。
受け取ったデータがバラバラであれば、必要なものだけに仕分けをする必要があります。
また例えば、手書きのアンケート等だったりすると、必要なデータが揃っていないこともあります。こういった「質」にも左右されます。
さらに、もらったは良いけど数年前のものも含まれていたなんてことになると「鮮度」も気になります。不要なものは排除しなければなりませんね。
要するに「下ごしらえ」の段階です。
- 量 = 分析に使えるデータの種類はいくつあるか
- 質 = どれだけデータが揃っているか
- 鮮度 = データの新しさ
ステップ④ データを分析する ≒ 料理をする
目的、期日(+シチュエーション)、食材が揃いました。
ようやくここで分析をしていきます。
分析方法も多様で、例えばロジックツリーだとかクロス集計だとか、その手元のデータによって適切な“調理法”も異なります。
手が足りなければ人に手伝ってもらう必要もあるかと思います。
また、分析したデータをどのように見せるかによって、出力する形式も変わってきます。
ここは依頼元にも確認しながら進めていく必要があります。大やけどしないように、こまめに進捗をすり合わせるとなお良いですね。
- 食材に合わせた調理法を取る
- 見せ方も考える
- すれ違い(=やけど)を避ける為に、報告はこまめに
ステップ⑤ 展開する ≒ 料理を提供する
出来上がった分析結果は、最終的には人に見せるものになるかと思います。
場合によっては、事情がわからない人へ、わかりやすい資料としてまとめておく必要もあるかと思います。
例えば人前でプレゼンをしないといけないのであれば、その場の雰囲気に合わせてパワーポイント等で発表する必要もあるかもしれません。
とにかく、発表した「後」に何かしらのアクションにつなげなければ分析した意味が薄れてしまうので、ステップ②でもあった「誰が」「どこで」使う物なのかを考慮して消化しやすいようにしておく必要があります。
まとめ:ステップに沿ったらあとは実践!
データ分析について、流れをまとめてみました。
実際は、ここから「じゃあどうやって分析するか」のほうが難しいのですが、まずは動きだし方でも伝えられたら良いかなあと思います。
データ分析は正直「正しくできる人材のほうが少ない」ある意味でブルーオーシャンでもあります。
かつ、手法を覚えられたらどこででも使うことができます。
目には見えにくいかもしれませんが、これも料理と同じく「手に職」の領域だと考えております。
まだまだ私も勉強中の身ですが、皆様の活躍の場を広げる一助となれば幸いです。
いざゆかん、「ビッグデータ」のカオスの渦へ……!