そのうち日の目を見るだろうと楽観的だった1-2年目
調理師として働きだしてしばらくは、無我夢中で働きました。
というよりもとにかく毎日を消化してくことに必死でした。
飲食業界は実際に働いたこともある方も多いかもしれませんし、なんとなくでも「長時間労働」だったり休みが少ないといった「ブラック」なイメージがあったりするかもしれません。
朝も遅くとも7時には出勤し、終わるのは遅ければ12時近い時間と売れ始めのベンチャー企業のような体制でした。
そして、月にいただける給料は、
13万
しかも、一応法人化しているとはいえ個人経営のレストラン。今はどうかわかりませんが当時は「社会保険」もついていませんでした。
つまり、手取りであり、総支給額でもあります。
それでも、当時は不思議と不満もありませんでした。
むしろ「若いころに贅沢はするものではない」「あえて苦労をするものだ」という体育会系の思考だったので「いつかいい結果につながるはず」と考えて仕事を続けていました。
疑問を抱き始めた2年目の後期
そんな生活も丸二年くらい経過した頃、ふとアルバイトの求人広告を目にします。
正確な金額は覚えていませんが、居酒屋のアルバイトで時給が1,000円くらいだったと思います。
そこで「自分の仕事は時給でいくらくらいなんだろう」と思い、計算してみました。
先ほどの拘束時間等からお気づきの方もかなり多いと思いますが、ざっと計算しただけでも時給300円程度であることに気づいたのです。
朝7時から働いて、早く終わったとしても夜10時。
15時間拘束されて日給5,000円弱。
もちろん専門的な知識であったり「正社員じゃないと重要な仕事を任せられない」というのであれば話は別でしょうが、少なくとも個人経営のレストラン等でもアルバイトは募集されているところも多いです。
「お金だけ」の面でいうとかなりうま味が少ない業種かもしれない、というのを遅ればせながら感じた出来事でした。
さらに圧し掛かりだした「お金の問題」
そしてこの頃、新たな問題が発覚します。
いえ本来は初めから認識しておくべきだったのですが、これまでの収入の少なさも相まって「見ないことにしていた」問題でした。
まずこの時の職場は個人経営のレストランだったため「社会保険」がありませんでした。
※後に税金対策のためか何かだったと思いますが、法人化しました。しかし退職するまで結局社会保険は付かず。
料理人として働きだしてからしばらくの間、重要そうな書類が届いても面倒がってしまい、そのまま放置していました。
そんな時にホテルに就職した友人と話す機会があり、社会保険の話になりました。
ホテルはよっぽどの所でなければ「会社」なので通常、社会保険はもちろんついています。
その友人は、手取りこそほとんど変わりはなかったものの「社会保険」それから「賞与」、さらには「有給休暇」がありました。
賞与自体は1.5ヵ月分程度と聞いていましたが、
と感じたのを覚えています。