即日カードローン
20万の初期投資を提案されたものの、もちろん社会保険を2年以上も払っていなかったのでそもそも支払わないといけないお金が40万くらい残っていました。
この話に乗ったらさらに20万円の追加。
手持ちもないし断ろうかな……
そんなことを考えてお断りしようとしたところ、「みんなそう言うよ」と。
「だからこそみんな分割で払うことにして、ランクを上げて紹介料で取り返してるよ」と。
今であればこれは営業トークで、「みんながそうしている」と言うと共感を得やすい小技だということはわかるのですが、その当時はそんな知識すらありません。
みんながそうしているなら……
と、不安は残っていたもののいずれ取り返せるならと、カードローンも使って20万を支払うことになりました。
促されるままにATMからキャッシング
「どこに申し込んだ」など細かいところまでは覚えていませんが、箇条書きで書くとこういった流れでした。
- オススメのカードローンがあると言われる。
- 銀行が発行しているから安心。
- 同伴で窓口まで行く。(同伴者は申込中退席)
- キャッシング枠20万で申し込む。
- 審査通る。
- カードがすぐ発行される。
- 近くのATMでキャッシング。
- 話を聞いていた近くのバーガー屋さんに戻る。
- 最後に説明と商品のセットを受け取って終了。
その女友達と会ったのが正午前、これが終わったのが19時をすぎたくらいだったと思います。
子供の頃から「ヤミ金からだけは金を借りるな」なんて言われて「お金を借りるというのは怖いこと」だと思って育ったのに、こんなに簡単にお金が借りられてしまうことに価値観が揺らぎそうになりました。
早くも湧き上がる葛藤と消せない借金
もちろん一瞬でも「なんとか取り戻してやる!」という気持ちがあったのでその場でOKして登録することに決めたのですが、そのために借金20万。
帰りの電車で一人になったとき気持ちも落ち着きだし「本当にこれでよかったのかな」という気持ちが湧き上がってきました。
ヤミ金ではないにせよキャッシングでお金を借りてしまった事実。
誘われた時の流れから、自分が声をかける「誰か」は同じく20万の先払いをさせるのか、という心配。
それに合わせてこのネットワークビジネスの性質上知り合いに声をかけていくことが多いため、「友人に大量のお金を使わせてしまう」という気持ちも相まって、早速自信がなくなってきました。
商品についても「良いものなんだろう」という知識くらいで、手元の紙袋に入った商品のセットが20万を支払う価値のあるもの、とは素直に思えませんでした。
兎にも角にも申込みを行ったときの高揚感は消え去り、この時は不安9割、その気持ちを上書きするようにやる気という虚空の熱意で蓋をしていました。
ただ、借りる時にはものの数十分でも、返すのにはそれよりもずっと時間がかかる。
そのことを実感したのはこれから数ヶ月程度経過したころでした。
このネットワークビジネスの繋がりがなくなってからもこの借金とは長〜く付き合っていくことになります。