できるだけ簡単に自作できるリクガメケージを知りたいな!
だいたいでいいから、リクガメケージの作成に必要な工具や予算がわかったらいいな!
他の人が作るケージをみて参考にしたいな!
こういった方を中心に、リクガメを飼育している方、飼育を検討している方に読んでほしいです。
要するに全員に読んでほしいです。けっこう頑張ったので。
こんにちは、おとおしゃんのコングロマリット(=おとコン)ミーゴラン(@thrs_f)です^^
リクガメを飼育するとき、かめのための居住空間「ケージ」が必要になります。
人によっては既製品だったり、庭や部屋を解放している方もいらっしゃるかと思いますが、うちではリクガメを飼育するのに自作のケージを使用しています。
というのも2021年秋に引っ越しをした直後、一時的にトロ舟に避難してもらっていましたが、さすがにずっとそのままにはしておけないなと。
↑全く同じポーズなのはちょっと面白い。
そのため、ケージを用意することにしました。
その記録を取りましたので、もしよかったら参考にしてみてください!
でも「参考になった!作ろう!」となったらとても嬉しいのですが、作るサイズの確認や安全対策など入念なご準備をお願いしますね!
つまりは自己責任でお願いします!私も趣味程度の日曜大工ですしDIYって「そういうもの」なので!
完成した状態がこちら
材料を揃えて組み立てた状態がこちらです。
リクガメはもちろん、ハリネズミやモルモットなどの小動物なら大抵のものは飼育できるサイズのケージではないでしょうか。
蓋をすれば大きめの昆虫などにも使えるかと思うので、お子様の自由研究のためにも腕の見せ所ですよ!お父さん!
リクガメケージの作成 / 材質・設計図
リクガメのケージを作成するうえで、まず初めにメインの材質や大きさを決めます。
- メイン素材はガラスか、木製か
- 縦・横・高さ
- 前面の窓の開閉は観音開きか、スライド式か
- また窓の材質はガラスか、アクリル板か
- 上部は解放するのか、閉じるのか
このほかにも、通気口を設けるのか、電源をどこから通すのかなど自分が理想とする形をまずは思い浮かべていきます。
またリクガメなどの爬虫類は、クリップ式のライトを使うことが多いので、必要に応じて取付用の場所も作ります。
ただ、私としてはDIYって複雑にすればするほどハードルが上がって「やめとこうかな」となるので、ある程度簡単に作れることをベースにしたほうがいいかと思います。
こだわるところはこだわりつつ、シンプルに!
我が家の設計図
一度、参考程度に我が家でケージ作成をした時の設計図をあげておきます。
作ったケージの大きさは、幅100cm×奥行42cm×高さ45cmです。
なお、メイン板のカット前の大きさは182cm × 91cmです。
↑もともと配布用ではないため、おかしなところがあったらご容赦ください。
※実を言うと、幅90cmのケージでよければ、木材1枚でフタまでほぼぴったり使い切れます。
最低限、ケージを作るうえで必要なものは赤枠で囲んでみました。
「420 50」ならびに「300 50」の木材に関してはライト取付用とケージ中央に補強のために加えてあります。
必須ではないかもしれませんが、お好みに応じて……
図面中央あたり「600 200」を含むかたまりは、余ったので砂場でも作ろうかと思いカットしてもらいました。
ただ、結論から言うと「不要」だったので、何か有効な利用方法を思いついたら使おうと思います。
なお、床面はこんな感じです。
「スレート」はダイソーのスレートプレートのことです。
「土ゾーン」はトレーに入った土を置いているところです。
あと、横道に逸れますが設計当初はロフトにするつもりでした。
工数の関係やリクガメの転倒防止の難しさから最終的にいったんボツにしましたが、供養だと思って報告させていただきます。
そのうち再挑戦したい……!
設計時の注意点
設計するとき案外見落とされがち(当社比)なのが、板の厚みです。
当然ではあるのですが「幅100cm」のケージを作る場合、外寸が100cmだと内寸は100cm未満になります。
今回のケージの場合、1cm強の板を使うので、寸法が変わってきます。
(我が家ではこれにより奥行45cmの予定だったところ、内寸にして約42cmになりました。)
↑外寸・内寸の差は窓枠をはめ込むときに大きく関わります。
木材同士であればミリ単位はある程度ごまかしが利きますが、ガラスなどはサイズを変えるのが困難なので設計する際にご注意を。
ケージの材質
なお、うちではメインの材質をコンクリート工事等に使うパネコートにしました。
- コーティングされているので、ある程度の耐湿・防水性がある。
- 加工しやすい。入手しやすい。
- (好みによるが)色がキレイ。
- 安い(一番大事)。
こういった理由が決め手です。
ネットショップでもありますが、ホームセンターで購入すれば1,500円くらいです。
塗装のカラーが何色か選べると楽しいのですが、そもそも建築用品なので贅沢は言えませんネ。
一応、探せばいくつかの色はあるようなのですが、ホームセンターではほぼほぼ取り扱いはありません。
なお、OSB合板というものも見た目がとてもシャレてるので、こちらとパネコートどちらにするか迷いました。
ただ、コーティングされていることからOSB合板よりパネコートのほうが水濡れや汚れに強そうなので、今回はパネコートで作ることにしました。
窓の材質
リクガメを観察するための窓の材質も決めます。
ガラスとアクリル、どちらでもお好みですが一長一短です。
またケージ内の保温力の向上と、リクガメがアタックして破損させないために、3mm以上の厚みは欲しいところです。
うちでは傷がつきにくく透明度が高いことからガラスを使用しています。厚みは5mmです。
必要なもの一覧 / 総額の参考価格
ここで、最低限必要な資材をまとめました。
窓の材質をアクリルにするともう少し上がるかもしれませんが、おおよそこれくらいです。
すべて基本的にはホームセンターで購入できると思います。私は「ハンズマン」で揃えました(細かいものも大体揃っているので)。
なお、工具類は含まれていないので、あると便利な工具やその他の道具を挙げます。
※それぞれAmazonの商品ページにジャンプします。
他はなくてもなんとかなるかもしれませんが、電動ドライバーだけは必須です。
電動ドライバーを持っていない方は、この機会にこれだけでも購入しておくのをおススメします。
よほど頻繁に使わないかぎり普通に10年使ってもそうそう壊れません。
なによりあらゆるDIYの可能性を感じられるようになります。
作成していく
さて、設計図ができたら買い出しに行きましょう。
↑午前7時。世界は美しかった……。
正直、かなり荷物が多くなるので、車は必須です。
軽トラックの貸し出しのあるホームセンターもあるので、運搬する手段がない方は相談してみましょう。
※ホームセンター等の貸し出し車両には、任意保険がついていないことが多いそうなので、ご確認を。
簡単にやすり掛けをする
資材を揃えたら、まずは軽くやすりがけをします。
厳密に言うと必須工程ではないですが、カットした木材はささくれ立っているところもあるので、怪我をしないよう気になるところだけ削ります。
側面を固定する
やすりがけをしたら、両サイドを留めていきます。
板が割れないようドリルで穴を開け、ボンドを塗ったうえでスリムねじで固定します。
↑「スリムねじ」だよね?「ミスリムねじ」じゃないよね?
時間に余裕があれば、クランプなどで固定しつつボンドが固まるまで待ったほうが良いかと思いますが、私は塗りながらすぐにねじで固定していきました(そして苦労した)。
一人でやると固定しておくのが難しいので、この初めの工程が一番大変かもしれません。
私のように協力者がいない場合は、適当な台などでうまいこと支えながらやる必要があります。
背面を固定する
両サイドを留めたら、今度は背面を固定していきます。
側面が固定されていたらここはもうお茶の子さいさいです。
ただ、なめてかかると木割れを起こすので注意が必要です。
↑多少の割れならボンドで補修するぜ!ターンエンド!
前面を取り付ける
窓をはめ込む前面を取り付けていきます。
工程として一番緊張するところです。
なにしろ上下のバランスが悪いとガラスがはめ込めなかったり、はめ込めたとしても簡単に外れてしまうと大事故になります。
カメラマンがいないので作業中の様子は撮れませんでしたが、きっちり下書きの線を引いてから慎重に取り付けます。
ガラスレールはプラスチック製のものを使用しました。裏に両面テープを貼り、木材にはボンドを塗って貼り付けます。
なお、ガラスレールは上下別のパーツになっており、幅も3mmと5mmがあります。
購入する際はご注意ください。私はまんまと間違いました。
観察窓をはめ込む
前面の取付が完了したらいよいよ窓枠をはめ込んでいきます。
- 開け閉めに無理な箇所はないか。
- 簡単に外れるようになっていないか。
事故が起きないよう、入念にチェックします。
うちは小さい子供がいるため、ちょっと触っただけで外れるようになっていると非常に危険なので、特に注意しました。
少し不安な点があっても、1~2回くらいはねじを外して調整したうえで打ち直すこともできます。
ただあまり頻繁に修正すると木を傷めてしまうので、できれば1発でキメたいところですね。
隙間を埋めるためシリコンを塗っていく
DIYで大きなものを作ろうとすると、しっかり木材を固定したつもりでも、なぜか多少の隙間が空いてしまうものです。
↑まぁ、技術不足はあるんでしょうけど……
また、リクガメが暴れて水入れが倒れてしまったり排泄物が隙間から漏れてしまうと、ケージが傷んだり、部屋が汚れてしまいます。
今回の素材はパネコートが中心なので、塗装してあるところはある程度の耐水性がありますが、板の継ぎ目や裏面などは水に濡れると変形や腐敗してしまいかねません。
そのため、シリコンで隙間を埋めていきます。
ここ、作業中の写真がなかったので、シリコンコーキングの使い方動画置いときますね。
また、コーキング材を使った後は、少なくとも丸1日は放置します。
硬化させるためと、硬化する際にガスが発生するので、人はもちろんリクガメにも良くないです。
なので、完成までに実質2日かかると思っていたほうが良いです。
ライト設置用の木材を取り付ける
オリジナリティを出す工程になりますが、紫外線や保温球などの設置場所を作ります。
うちで言うと「― ―」となっている木材に紫外線ライト、保温球を取り付けています。
ここは自分がどういったレイアウトにしたいかによりますが、案外後ろから目測でねじ固定するのは難しいので、目印をつけて取り付ける必要があるかと思います。
飾りつけしていく
ここまで来るともう9割方完成です。
あとは好みの問題ですが、装飾をしていきます。
パネコートの外側は無骨なので(これはこれで好きなんですが)、部屋になじむように外側を塗装したりして仕上げていきます。
我が家でも塗装してもよかったのですが「レンガ調の外見にしたらおしゃれかも」ということでダイソーのクッションレンガを貼り付けました。
前と側面のみで裏面までは貼っていません(見えないから)。
長男も得意のリリックを披露しながら手伝ってくれました。
完成です
幅100cm × 奥行45cm × 高さ45cmのケージが完成しました。
シリコンコーキングを乾かすために1日置いていましたが、材料さえそろえば作業時間としては3~4時間程度で作ることができると思います。
あとは思い思いにレイアウトして、リクガメを迎え入れるだけですね。
フタはどうするの?
ケージは完成しましたが、今回はフタ(ケージ上部の天井部分)のないタイプのケージを作りました。
リクガメは高くジャンプすることはないので上から脱走することはないですが、本来は気密性を高め保温や保湿を安定させるためにもフタはあったほうが良いです。
ただ、私はこのフタはプラダンを切って、フレームを取り付けただけの簡素なものを使っています。
フタを取り付けなかった理由としては、暖かい時期は上部を解放して温度の上がりすぎを防ぎたいというのが主な理由です。
また、できる限り自然光を取り入れたいなというのもありました(光ほとんど入らないですけど)。
さらに取り外しが簡単にできたほうがメンテナンスもしやすいので、軽い素材を使っています。
あとけっこうプラダンは断熱性に優れているので、寒い時期はおススメです。
プラダンはすぐれた断熱性があります。たとえば、室内の保温性を高めるために窓ガラスに貼ると効果的です。その理由は、ガラスの熱伝導率は0.55〜0.75です。これに対し、ポリプロピレンは0.17〜0.19とガラスの約3倍〜4倍の断熱性があります。加えて、空気は熱伝導率0.024と極めて高いため、中空構造のプラダンは断熱材としても使用可能です。
プラダンシートの断熱性は? – 株式会社ヤマコー
※何度も言うようですが、こういった面積の大きいものや長いものは、ネットで買うよりホームセンターで買ったほうが安いです。
必要資材・工具類のおさらい
必要な材料のおさらいです。
おわりに
爬虫類用の飼育用品は、金魚や熱帯魚用などと比較して供給量が少ないので、どうしても割高な印象になってしまいがちです。
さらに「置きたい場所にぴったり収まるサイズがない」「ちょうどいい大きさのケージ台がない」といった問題もあります。
それらを解決する手段の1つとして、DIYは大変有効です。
また、本筋とは違うかもしれませんが、自分で作成したケージは愛着が沸きます。
実際に作ってみて「ここはこうしといたほうがよかったな」と思うところもありますが、家や部屋に合わせて作ることができるのはDIYならではです。
今後子供たちがカブトムシを飼いたいといったときにも使えそうなので、そういう理由で奥さんを説得して今後もリクガメを徐々に増やしていきたいと企んでいます。
ではまたまた~ノシ