以前の話なんですけど、Fire HD タブレットを買ったあたりから、コミックエッセイを読むのにハマりまして。
その中でも家族をテーマにしたコミックエッセイは、子育てのあるあるやドタバタ劇でほっこりさせてくれた気持ちにさせてくれます。
かと思うと、子育て中に子どもに起こりえる病気や、けっこうネガティブな話題も教えてくれたりと、学べることもたくさんあります。
また、子どもだけではなく夫婦にまつわることも本当に様々あります。
不倫やモラハラといった夫婦間のトラブルから、パートナーが病気になったり突然の不幸にあったりしたときの体験を描いたものまで「自分に起きたら / パートナーがそうなったら」を考えさせられるストーリーも数多くあります。
私自身、3人の子育て中でもあるので様々な状況を経験してきたつもりですが、まだまだ見分が狭いなと感じさせられました。
その中でも、今回は私が実際に読んだ、家族をテーマにしたコミックエッセイを26冊紹介します。
家族を持つ人なら、必ず、必ず……!共感できる部分があるはずです。
また、kindle unlimitedで読めるものもあるので、気になったものからすぐに読むことができます。
実話、フィクション、実話を元にしたフィクションと様々ですが、参考になる本が1冊は必ずあると確信しています。それではいってみましょう!
子育てに関するコミックエッセイ
今日も娘のなすがまま!
「Kawaii」って、本当に正義なんだなと思わせてくれる一冊です。
著者は夫婦共に漫画家の奥様で、旦那様は「見える子ちゃん」の作者さんです。
ドタバタしながらも、娘さんの成長を親目線で伝えてくれます。
特に漫画の最後のページのひとことは「ホンマにそれ……」と心の底から思えてくるほどに刺さりました。
育児ってこんなに笑えるんや!
娘さんの誕生からの成長を描いたコミックエッセイです。
タイトルの通り「なんだかんだで子育ては楽しい」ということを教えてくれます。
それだけではなく、アレルギーや卒乳についてなど、子育てをするうえで避けて通れない問題についても書かれているので、参考になります。
主婦の給料、5兆円ほしーー!!! 家事も育児もさらにパワーアップ編 主婦の給料、5億円ほしーー!!!
子育てにおける、理想と現実がこれでもかと降り注ぐ一冊です。
今回紹介するコミックエッセイのなかでも「ドタバタさ」で言えばチャンピオンクラスだと思います。
また、作中の冒頭で言われている「2人目?1回経験してるから楽勝でしょ~」という甘く見る感じは割とあるあるで、年が近い兄弟が2人とも小さいときは思ってる5倍くらい大変でした。
あと、主婦でなくとも5兆は欲しい。
うちの子 保育園で何してる?
コミックエッセイの中では数の少ない、保育園での子どもたちの生活と成長を描いたコミックエッセイです。
家庭からだとあまりよく見えない、保育園でどのように過ごしているのかをいろいろと教えてくれます。
子育てをしているとわかるのですが、子どもってけっこう家の中と外では違う顔を使っています。
その様子を保育園の先生から見た視点で教えてくれるので、普段とは違う新鮮な情報になり得るのではないでしょうか。
母になるのがおそろしい
複雑な家庭環境で育った作者さんが、結婚後しばらくして旦那様から「そろそろ子どもを」という話から始まります。
しかし、幼少期の生い立ちや男をとっかえひっかえする母親を見て「自分もこうなるんじゃないか」と考えてきた記憶から、子どもを持つことに葛藤するお話です。
「子どもを持つ」というのは、だれでも不安はあるものだと思いますが、幼少期にあまりよい思い出がなければ不安を通り越して「怖い」と思うこともあると教えてくれる1冊です。
余談ですがこの本のレビューで「子どもに関しては結婚前に話し合っておくべき」といった口コミをいくつかみかけたのですが、みんなそうなんでしょうか?
正直、うちも結婚前に子どもを持つことをどう思うかという話はした覚えがないような……
パートナーの病気や死別に関するコミックエッセイ
推しは目覚めないダンナ様です 低酸素脳症になってからの病院生活
タイトルの通りですが、こちらは突然、旦那様が植物状態になってしまわれた奥様が実際に体験してきたものをコミックエッセイにしたものです。
「自分がもし突然そうなってしまったら、妻はどういう気持ちで過ごすだろうか」また「妻がそうなってしまったとき、私は前向きに生きることができるだろうか」と考えさせられました。
夫が骨肉腫になりました
こちらも旦那様が大きな病にかかり、そこから始まる闘病生活と家族の変化を描いた実話の漫画です。
作風は全体的に明るめのトーンで描かれていますが、家族は夫婦どちらかが体調を崩しただけでも大変なのに、長期入院となったら治療・完治するのかといった問題はもちろん、仕事やお金のことなど、実際に起こったら相当落ち込むだろうなぁと思います。
もし同じような状態になってしまったとき、どういうことを準備しておけばいいかといった予備知識も得られる一冊です。
旦那が突然死にました。
あまりにもストレートなタイトルなので、読む前からドキリとしたのを覚えています。
この本を読んだ頃は、私の子どももほぼ同じくらいかつ著者さんと同じ男の子兄弟であることなど共通点が多く、自分に重ねることが一番多かったのがこの本です。
細かい描写も現実味を増す要因となっていて、例えば葬儀の準備中は実家に預けていた子どもたちに、葬式の前になって初めて「お父さんとはもう遊べない」と説明すると「ヤダ!」と言ったり「お茶を飲んだら元気になるんじゃない?」とペットボトルを持ってくるところを見て、まだ「人が死ぬ」というものをそのまま理解ができない子どものリアルさが伝わってきて「うちの子も同じことをするだろうな……」という思いで感極まりました。
また、ケンカをして離れたのを最後に、仲直りをする予定だったのに亡くなってしまったというタイミングなどもあり「普段から家族を大切にしたい」と思わせるには十分すぎる内容でした。
子宮がヤバイことになりました。 筋腫&内膜症&卵巣のう腫闘病記
ここまでは旦那様(男性)に関わるものでしたが、こちらは女性ならではの病気に関わるコミックエッセイです。
男性目線で言うと、婦人科にかかるような病気というのは普段、自然に情報が入ってくるものではないうえ、他人にもなかなか詳しく聞きづらいもの。
そんな中でも、女性であれば誰しも可能性のある病気の1つを知っておくことは、長く夫婦生活を続けるうえでマイナスになることはないと思います。
そういった情報を「まんがでわかる」シリーズではないですが、コミックエッセイであれば比較的取り入れやすいではないでしょうか。
夫婦関係に関するコミックエッセイ
二人目が欲しいけど セックスレスでも妊活できますか?
タイトルがそのまんまなんですが、1人目の出産を経て変わった夫婦関係をコミカルに描きつつ、2人目の子どものために問題解決を図っていくお話です。
男性目線の話をすると、妻が初めての子どもを産んだあと「変わった」と思うことは間違いなくあると思うのですが、それがなぜかはハッキリとはわからないものです。
しかし、女性のほうはそれが「なぜか」までわかっているかというと、男性と同じくハッキリはわからないけど「生理的にイヤ」と感じることもあるんだなということを学べます。
男性からすると、赤ちゃんがいるからといって女性ほど気持ちに大きな変化はないので「生まれる前」のスキンシップを求めようとすると大いにヤケドを負いかねません。
そんな時でも「女性はこう思ってるかもしれない」とあらかじめ知識としてあると、その痛みも軽減できるかもしれません。
夫にキレる私をとめられない
「男性側のモラハラ」はインスタや他のコミックエッセイでもたくさん見かけます。
もちろん、同じ男性としても「この男の言動は”ない”な」と思うものばかりなのですが、案外「女性からのモラハラ」についてはあまり見かけないんですよね。
たぶんですけど男性側にそういった情報をコミカルに発信できる人があまりいなかったり、モラハラと気づいてない方もいたりするのかなと思います。
そういった意味では「女性が発信する、女性から男性へのモラハラ」として貴重な1冊かもしれません。
ドロドロとした感情を包み隠さず、どういった経緯でモラハラを行う思考になっていったかを知ることができるので「こういう気持ちになってきたら黄色信号」というラインを学ぶことができます。
「君とはもうできない」と言われまして
夜の夫婦生活ってのは本当、なっかなか人に聞いたりする機会もないですよね。
どれだけ重要に思っているかは「人による」と思いますし、夫婦間でもその温度感がかなり違います。
でも、その温度感やタイミング、また子どもがいたりすると2人だけの時間を取るというだけでも難しいのに、片方にその気がなくて毎回断られたりするとだんだんと「必要とされてないのかも」と感じるようになっていきます。
その様子を女性の立場から描いたコミックエッセイです。
なお私は「かなり大事」だと思ってる派です。
パートナーからお誘いがあったらいつでも受ける所存です(圧力)
家族の在り方に関するコミックエッセイ
母親だから当たり前? フツウの母親ってなんですか
母親といえども、1人の人間。
というよりも誰しも、世間体とか先入観とかで、父や母は「こうあるべき」というイメージがあるはず。
でも、それって正しいんだろうか?それで自分たちは本当に楽しいんだろうか?
それを同じ敷地内にいる2世帯の家族(主にお嫁様視点)を通して考えていくコミックエッセイです。
終盤に行くにつれ、うまくまとまっていく様は見ていて爽快な気持ちになります。
現実はここまでうまくはいかないのかもしれないですが、「こうなったらいいな」を素直に描けるのもフィクションの良いところ。
こうあるべきという姿よりも、自分の得意なこと・やりたいことを中心に子育ても人生も楽しんでいきたいものですよね。
わたしは家族がわからない
これはね~~~~~~~~~
個人的には「問題作」だと思います。というのも、けっこう人を選ぶんじゃないかと。
表面上は仲の良い家族だけど、あるとき数日、父親が家に帰ってこなかったというところから始まるコミックエッセイです。
その間、何があったのかは父親からも話さず、母親からも聞かず、娘だけが不思議に思っている状態で物語が進みます。
そして娘は真実を知るのですが、母親には伝えず。
父・母・娘の立場にそれぞれに共感できるポイントはあるにせよ、私のようにある程度ハッキリさせずにはいられないタチの人間からすると「なぜ言わない!」とヤキモキしてしまいました。
だからこそ記憶にも残っているのですが、それを狙いとしているのであればまんまと嵌められたと言わざるをえません。
浮気・不倫に関するコミックエッセイ
実は私、不倫とかセフレとか、それそのものにはそんなに嫌悪感がなくて。
というのも夫婦どちらにも隠し事の1つや2つあったっていいでしょ、と思ってるタイプですし「誰も不幸にならないのであれば」そういう関係を楽しむのも別に構わないと思ってるんですよね。
まぁ、私はしないんですけど。
でも、どんな事情があろうと、子どもを巻き込んだり相手を自宅に連れ込んだりするのはダメだと考えてて。
あと、お互いの知人や、パートナーの親友とか近しい人とかね。そりゃ会う機会も多いんだろうから仲良くなりやすいんだろうけど。
どうせやるなら「完全に外の世界」でやるべきであって、バレるバレないにかかわらず、実際の生活と交わらせるべきでないだろ!というある意味矛盾した怒りを持って読みました。
まぁ、私はしないんですけど。
タワマンのママ友に夫の不倫をバラされた
タワマンが舞台ですが、「マウントを取り合うのに映える」という意味では最適なのかもしれません。
1つのマンションという閉鎖的な空間で、ともすれば子どもを巻き込んだご近所付き合いがほぼ必須になると考えると、息が詰まりそうだなとは感じます。
娘が初めて「ママ」と呼んだのは、夫の不倫相手でした
けっこう冒頭のほうから「ダメだろ(笑)」という展開が続きます。
読み進めていくと、不倫した旦那側にも、不倫相手の女性側にも問題があることがわかってくるのですが、それにしても序盤から子どもを巻き込むのはダメ(笑)
普通にお散歩感覚で実の子を不倫相手のところに連れて行ってます。
むしろそれくらい倫理観がバグっているもの同士だからこそ惹かれ合うのかもしれませんね。
夫の浮気相手は中学の同級生でした
不倫系のコミックエッセイは、だいたいの場合「疑惑」から始まるのですが、これは初手から家に不倫相手をあげているところを目撃するところからスタートします。かなりフルスロットル。
男の私目線に置き換えると、普通に家に帰ってきたら知らん男が妻と裸でいたらそりゃまあ狂う。知ってる男でも狂う。
夫が二重不倫しやがった 浮気相手は親友2人
タイトルだけでも「どういう状況??」なんですけど、ほぼそのままなのが恐ろしいです。
味方だと思っていた人が……という、少年漫画なら「いつから味方だと錯覚していた?」と言われんばかりの展開です。
自分がされた側だったらこの世のあらゆるものを憎むと思うな~~~~~。
私の入院中に、旦那がセフレを作りました
この作品は、言っちゃうと女性側に旦那が誘惑されてたんですけど、それにしても奥さんが病気でも関係を切れない旦那側も良くないと思うわ。
という真面目な感想なんですが、主人公である奥さんのバイタリティに感心する一冊です。
しっかり証拠を集めてそろえて、つらみもこらえて着々と反撃の準備をしていく様子は「スカッとさせてくれ……!」と願わずにいられませんでした。
失踪した不倫夫がホストに転職してた…
浮気とか不倫とかのコミックエッセイって、疑惑→判明→離婚し今は平穏に暮らしています、といった締めで終わることが多いのですが、この漫画はちょっと異色でした。
というのも、別れた後の話が全体の大きな範囲を占めていて、最終的に「あっ、そこまで行くのね?」というところまでいきました。
どう行くのかは、ぜひ読んでみていただきたいと思います。
夫婦の危機(モラハラ)に関するコミックエッセイ
モラハラを行っている側は、自分で気づくことはほとんどありません。
というのも、本人には本人なりの「正義」でやっていることが多いからです。
これまでこのタイプのコミックエッセイなどを読んできて思うモラハラ体質の人の特徴には以下のようなものがあると考えています。
- 表面的には人当たりが良く、人気はあるタイプが多い(二面性がある)
- プライドが高く、自分よりも立場の弱い相手しか攻撃しない
- 自分の価値観が絶対で、曲げることはない
- 感情の起伏が激しく、平気でうそをつく
- 何をするにも否定的
そうやって長い期間、自分だけが理想とする関係を築こうとします。
「私が悪いんだ」と思い始めたら要注意です。パートナーに直接抗議できないのであれば第三者に相談すべきです。
それを疑似体験させてくれるコミックエッセイを紹介します。
モラハラ婚 ~夫に洗脳されていた私~
モラハラをする人の傾向として、二面性を持っていることが多いそうなのですが、それがけっこう被害者を孤立させる要因になります。
というのも例えば二人きりでいるときはネチネチとマウントを取ったり否定的なことを繰り返されたとしても、自分の親や周りの人に対しては「いい父親」「いい旦那」を演じられるからです。
そういう状況を「おかしい」と気づいてから離婚するまでのお話です。
モラハラ彼氏と別れたい 悪いのは私なの?
はたから見てるともう序盤から「ぐぬぬ」と思う状況なのですが、そんな状況で悩んで最終的にお別れするお話です。
当事者としては疑問には思っていてもやっぱり「初めのころ」を思い出したり「関係が壊れてしまうこと」を恐れてしまうものなのかもしれないですね。
ちょっと違うかもしれませんが「コンコルド効果」にも似ているような気がします。
ママ友との付き合い方に関するコミックエッセイ
ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた
ママ友や他の子との付き合い方って、子どもが成長するにつれ考えさせられることも増えてきます。
保育園や幼稚園のころはまだしも、小学校に入ってくると子ども同士で遊ぶことも多くなってきますし、PTAなどの役員などの役割も関わってきます。
そもそも大人になってから友達を作るということが私自身かなり少ないのですが、どうすれば失礼に思われないかといったういった心配ばかりしている気がします。
ましてや子どもを通して大人同士の付き合いをするとなると、自分の子どもが迷惑をかけていないかとか、自分たちの知らないところで「あそこの家族は……」と噂されないかとか考えてしまいます。
そういうちょっとネガティブでリアルな部分を中心に進むコミックエッセイです。
その他のコミックエッセイ
お仕事はじめました!(1)
野原広子さんは色んなコミックエッセイを手掛けている作家さんなのですが、全体的にほのぼのした絵柄の中に少しの「不穏さ・陰鬱さ」がにじみ出ているお話が多い印象です。
その中では珍しく(失礼)、毒が少なく明るく読めるコミックエッセイになっています。
消えたママ友
野原広子さんの「不穏なほう」です。
親しみやすい絵柄なのに、作品の全体に漂う不思議な居心地の悪さがあります。
勧善懲悪でもなく、スカッとする展開もないのにいつのまにか最後まで読んでいました。
最後の最後、「そうなるのか」と感じつつ「これでよかったんだろうか……」と気持ちが着地せずにしばらく漂ってました。
まとめ:コミックエッセイは「体験」を得るもの
直接的なライフハックや役に立つ情報などを教えてくれるものもありますが、今回紹介したコミックエッセイはどちらかというと「自分に置き換えて考える」ものが多いです。
普通、読書というものは著者の経験を通した知識や考え方を学ぶものが多いですが、コミックエッセイについてはより直接的に「体験」を得られるものだと考えています。
特に、家族や夫婦関係については、身近である分きちんと考えたりすることも少ないのではないでしょうか。
でも、夫婦として、家族として「より良い関係」を作っていくうえで、こういったことに向き合うことは重要だと思います。
その点、コミックエッセイは入りやすいのが一番の利点ですね。
皆様がより「精神的な幸福」を得られますように……
今回紹介したものの中には、Kindle unlimitedで読むことができるものもあります。
気になるものがあったら、気軽に手に取ることができるので、ぜひ試してみてね!
私はこれからも「理想」を追い求めていきます……それではまた。