過去とお金

#14 初めての契約と全国トップの成績

  • 全国トップの報酬が18万しかねぇ商材の完全歩合なんざ辞めちまえ!

初めての契約

「これでいいのか」と悩みながらも数日、ティッシュ配りを行いながら、なんとかお客様の足を止めさせて話をきいてもらう。

そんなことを繰り返して、時には不安な気持ちに押しつぶされそうになりながらも、どうにか気持ちを奮い立たせて一生懸命にティッシュを配りました。

チャチャ丸
チャチャ丸
一生懸命にティッシュを配ることってあんまりないでござるなwww
おとおしゃん
おとおしゃん
それは本職のティッシュ配りの方に失礼。
セイ龍(ロン)
セイ龍(ロン)
本職のティッシュ配りとは一体……?

少しでも興味を持ってくれそうなお客様には「あ、ちなみに」であったり「よかったらお水飲んでみませんか」といった声掛けを行い足を止めてもらい、商品の説明。

ブースによって人通りの多さというのはかなり左右されてしまうのですが、やはり一人で歩いている男性よりも女性、家族連れの方であれば話を聞いてもらえる確率は高かったように思います。

契約が取れる時は拍子抜けするほどすんなりと決まることもあり、確か初めて契約が取れたのは3日目くらいだったと思います。

「ちょうどウォーターサーバーをどれにするか悩んでいた」というお客様と話が進み、その場でお見せしていた資料に沿って説明するだけでお申込みをいただけることになりました。

おとおしゃん
おとおしゃん
配布用のパンフレットもあったけど、その場で契約してもらわないと報酬がもらえないので「限定感」を前面に出していてあまり配ってなかったね。

この契約、一件目だけはその先輩に申込書を書いてもらいました。

ちなみに、この会社のルールでは「申込書」を作成したガイズ(このグループ会社でいう業務委託契約者のこと)が報酬をもらうことになっていたので、本来であればこの場合は先輩の報酬となります。

ただ「今回は初めてだからお手本で書いてあげるよ」という理由で作ってもらいました。

「先輩だって大変なのに……」とありがたかったのは覚えています。

正直、同じブースでやっていても報酬がもらえるのは、そこにいる誰か一人。

この先輩だって一件でも多く契約が取りたかったに違いありません。

それでも、そのお客様を見送ってからその先輩は「おめでとう」と力強く握手をしてくれました。

おとおしゃん
おとおしゃん
今思えばこの先輩も本当にいい人だったな……年も近かったし。

初めて契約はとれたものの……

ただその日は結局、一件だけ契約が取れましたがその後はいただけず。

時間も差し迫ってきたので、片づけをしてオフィスへ帰ることになりました。

若おとお
若おとお
(PRはしてるんだからそれだけでも広告だし、これって労働なのでは……?)

契約が取れたとはいえ、正直なところそう思っていました。

上層のことは正直わかっていませんが、もしかすると会社自体には広告費として固定の報酬が支払われていたのかもしれません。

実際のところは勤めていた会社の上に「株式会社ニューポート」という企業があって、そこがメーカーとやり取りを行っていました。

そのため勤めていた会社が直接メーカーと繋がりがあって契約を結んでいたわけではないのですが、まさか100%販売した分だけで会社を回していたとは到底思えません。

おとおしゃん
おとおしゃん
それかよっぽど天引きしていたかだよね。
セイ龍(ロン)
セイ龍(ロン)
あくまで想像でしかないが、例えば本来契約一件20,000円発生していた報酬をピンハネして3,000円だけを支払っていた、といったところか……

それでも他のオフィスでは「200-300円のワッフルを駅弁販売のようなスタイルで売って1つ75円の報酬」とかもあったそうなので、うちはまだよかったほうかもしれません。

チャチャ丸
チャチャ丸
余りのお金が会社に入るってことでござるか!?
おとおしゃん
おとおしゃん
今でも思うけど、ぶっちゃけワッフルくらいだったら自分で売るわ。(売れた金額そのままもらえるし)

先月のトップ営業の成績を知る

飲食店勤務のころから長時間かつ立ちっぱなしの労働には慣れていたので、初めはこの搬出作業自体は肉体的にはそう苦ではありませんでした。

また、たった一件でしかありませんが、この日はまだ初契約を得ていたので少し気持ちも高揚していました。

オフィスに戻ると先ほどの先輩がこれまた大きな声で私がはじめての契約が取れたことを発表してくれました。

この頃、自分がいた事務所のほかに別の事務所が移転か何かで一時的に同じオフィスにいた(商材は別のもの)ため人数が多く、それはもうお祭り騒ぎのように全員が「おめでとう!」と言ってハイタッチをしてきたので逆に申し訳のない気持ちになりました。

その後、書類の提出や処理を済ませて、全員が終わった頃を見計らって社長が全員を集めます。

「先月の契約台数の上位ランキングが出た」とのことだったので、全員が興味深そうに聞き入りました。

この、ブースでのウォーターサーバー販促に関しては全国でいくつかのオフィスが行っていたようで、もちろん私も「一番売ってる人はどのくらいなのだろう」という興味がありました。

覚えている限りこの事務所には6-7人くらいいたと思いますが、その中でもっとも歴の長い女性がランクインしていて、40件弱くらい契約をしていたと思います。

そして、全国で最も契約を取っている人の契約台数は、60件強。一日2件ちょっと。

なお、得られる報酬は契約1件3,000円。

「うぉぉぉぉぉーーーーーー!!」「すっげぇぇぇーーーーーー!!」「さすが!!」

そんな歓声が上がっていました。私も一応、周りに合わせて驚いたふりをしていましたが、

若おとお
若おとお
(いやいや、60件?一件3,000円で?18万?全国トップで18万?)

出勤は朝7時、この話があっている時間は20時を回っていました。

朝から晩まで働いて、業務務委託契約なので社会保険も何もなく、完全歩合というリスクを冒して全国で一番売れていて18万しか稼げていない。

「そこまでして魅力のある仕事なのか……?」

そう思わせるには十分な数字でした。