どうも、まだまだ元気、ミーゴラン(@thrs_f)です!
私は普段、というよりもそれはもう切実にお金を得たいので、副業についてだったりお金に関する情報などをできる限り集めようと心掛けています。
あまりアンテナの感度がまだまだよくない事もあって、全然かしこくなっている実感はないのですが、それでも「してはいけない事」「良くない事」の区別はつくようになってきてると自負しています。
大人として、親として、お金や人との付き合い方としてやってはいけないこと。
それらは「正解」こそなく、どんな判断をしてもすべてが完璧とはいかないものだと思いますが、やはりその逆に明確に「間違っている」ことは誰が見ても明らかなものはたくさんあると思います。
私たちはそれらを自分の経験や他人の失敗から学び人生に活かし、そして世の中をより良くしていくために、残していく必要があると考えています。
自分の家族、もちろん私にとっては大切な子どもたちへも、こういった生きる上での知恵といったようなことはできる限りたくさん伝えていきたいと思っています。
そうそれは、ロマンシングサガ2で前皇帝が次の皇帝にその知識、技術を継承するように……。
あるいは、クロノ・トリガーで「強くてニューゲーム」をするように―――。
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そんなきれいごとをぜんっぶ吹っ飛ばすハチャメチャに真っ黒い漫画と出会いました。
「連ちゃんパパ」の情報・あらすじ
連ちゃんパパは、今から25年程前にパチンコ雑誌に連載されていたマンガで、つい最近よくある漫画のネット広告から存在を知りました。
あらすじとしては「奥さんがいつの間にか借金していて、それを元に失踪したので一人息子と一緒に母親を探す旅に出る」というものでした。
これだけを聞いていざ1話だけ読んでみたところ、なんとなく最終的には奥さんが見つかって、借金をした理由は探偵マンガとかにもあるように「仕方なかった」といったエピソードがあり、なんだかんだいって借金もなくなり家族も全員揃って「借金は良くない」といった教訓を残してハッピーエンドというオチになるのだろうなという印象がありました。
もしくは日本中の風土を紹介しながらその時々のパチンコ店を紹介していくようなストーリーですかね。
なによりこの絵柄です。
かなり昔のマンガでもあることから「子どもがパチンコ屋にいる」という現在なら即刻炎上しかねない状況はさておいて、そんなに大変なことは起こら無さそうじゃないですか?
毎回、パチンコに負けたり何かよからぬ事に挑戦して失敗したりして、最後のコマでそこそこ達観してる息子から「これに懲りたら、○○はもうやめとくことだね」「トホホ…」みたいなオチで終わりそうじゃないですか?
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衝撃を受けたポイント
人にはそれぞれ、衝撃を受けたマンガの表現やストーリーがあると思います。
それは後々に見事に回収される伏線であったり、心に刺さる名セリフだったりと様々ですが、この「連ちゃんパパ」にはそれらとはまた違った角度で衝撃を受けることになります。
まず全体を通して、ものすごくテンポが良く、無駄なシーンがすごく少ないこともあります。
大体、多くのマンガは物語の厚みを増す目的だったり、バックボーンを詳細に書いたりするために過去編や回想などが入ったりすることが多いと思うのですが、それらがほぼ0です。
ほぼというか、覚えている限りマジで0です。
その他にも、各キャラクターもかなり曲者揃いでした。
主人公がダメになっていくスピード感がすごい
主人公は初め、学校の教師なので常識人として描かれます。
もちろん、奥さんへの関心の無さやその他デリカシーに欠けるところもあったため、奥さんの借金にも気づかなかったというような描写もありますが、基本的には「普通のお父さん」としての人物像からストーリーは開始されます。
ところが「え?そっちに行くの?」と思うことがどんどん続きます。
あまり書くとネタバレを含んでしまうので詳細は伏せますが、もう途中から奥さんの借りた金をせびりに来る借金取りに逆に取り入って、ずうずうしく金を借りようとする始末です。
そして学ばない。マジで学ばない。
「一体何を連ちゃんしとるんだ」と言いたくなります。
東京難民という、東京の学生がいろんな経験を通してどんどんダメになっていく小説がありましたが、それよりも駆け落ちていくスピードも落ちぶれ方もすごいです。
途中から早くバチ当たれと思うようになります。そして不思議なことに「どうやってバチが当たるんだろう」というのが気になっていきます。
主人公の奥さんも相当やらかしてるけどまともに見えてくる
多額の借金を旦那になすりつけて失踪した、ある意味元凶ともいうべき主人公の奥さんですが、ストーリーが進んでいく中でどんどんまともになっていくような描写も増えていきます。
その対比として主人公の落ちぶれ方を際立たせている部分もあるのだと思いますが、「良くなってきたかな?」と思ったあたりで、この人もまたダメな方向に行きます。
「そっちじゃないって!」と言いたくなります。
ただ、この奥さん自体の感覚は割と庶民的なところもあり、物事をあまり知らないことから普通に騙されたりします。
第11話より。不倫相手に罪を被せられた主人公の奥さん。
「うちの会社はネズミ講なんだよ」なんて普通に暮らしてたら絶対言わない。
そのあたりもあって、主人公のダメっぷりとはまたちょっと違う、ある意味きちんと教訓を得られる人物でもあります。
一番まともな人物は「借金取り」
問題児のバーゲンセールの中でも、最もまともな感覚を持っているのが、主人公の奥さんの借金を取り立てにきていた「借金取り」です。
不憫なのが、割とモブキャラでも名前で呼ばれているところ、初めから最後まで登場しているのに「あんた」とか「鬼」とか言われて、正式な名前が一切公開されていないこと。
主人公の息子に、自分が幼い時の姿を重ねて、借金の取り立てしているフリをしながら何かと面倒を見てくれるナイスガイです。
また、きちんと説明はされていませんが、自分の事務所を持っている社長でもあります。数十万の借金の取り立てでも自分で赴く勤勉さや、飛んだ借入者を探しに東京から大阪まで移動するなどアクティブに活動しています。
本作には主人公たち以外にも多数借入者が登場し、取り立てを行う描写もいくつもあるのですが、「借りたものはキッチリ返さないとな」という言葉に清々しい気分になったのは、スラムダンクで沢北と流川がバチバチやりあっていた際に桜木が邪魔をしてしまった直後、ディフェンスでチャージングを取った時以来でした。
「借金返す?当然でしょ」と思います。
何より子どもがかわいそう
借金して失踪する母、それをきっかけにめちゃめちゃなスピードでダメになっていく父。
その間に挟まれ、息子は父と母の間を行ったり来たりします。なんなら普通に交渉に利用されることもあります。
普通グレる。グレるどころか闇落ちする。
得た教訓
闇金ウシジマ君、東京闇虫など、この世のお金に関する暗い側面を描いたマンガはたくさんあります。
その中でも私が個人的に大きく得た教訓としては、ただ単純に「ギャンブルはほどほどに」ということもありますが、やはり一番は「お金のトラブルに子どもを巻き込むこと」でした。
この漫画で大きいポジションを占めているのは「子どもの存在」だと思っていて、その家族を中心にストーリーが展開していくため、歪ながらも「家族ドラマ」なんですよね。これは割と闇金系のマンガにない部分なのかなと。
子どもの前でお金の話をするのはなんというかやはり精神的にはばかられるものではありますが、ネガティブな話ならなおさらだな、と思わせる説得力がありました。
何より、この漫画がかつてパチンコ雑誌に書かれていたの凄くないですか?パチンコを打たせたいのか打たせたくないのか私にはわからなくなっていました。
「ほどほどにしときなよ」という作者さんのメッセージなのかなと思いました。(というか直近の取材でそのようなことも仰ってました)
まとめ
以上、モラルのゲシュタルト崩壊【連ちゃんパパ】を読んで脳が混乱した、というエントリーでした。
私はまだまだお金についてはこれからなところですが、甘い誘惑に引き寄せられないよう、しっかり気持ちを保って慎重に生きていこうと思いなおしました。(単に行動力がないだけとは言いません。)
なお、2020年07月31日までこの「連ちゃんパパ」は全巻すべてWEB上で読むことができるので、試しに読んでみてもよいのでは!