静かにそして確実に始まる返済
勢いではじめたネットワークビジネス。
その初期投資として必要な金額、20万。
ネットワークビジネスで結果が出せなくとも、もちろん返済は始まるのでキャッシングで借金したお金についても月に決まった額の支払いが始まりました。
カードローンで借りたお金は、初期投資で必要だった金額と同じ20万。
月々の返済は1万円。
年利までは覚えていませんが、仮に15%程度と考えるとすべて返済するまでに2万5千円ほどの手数料を上乗せされることになります。
つまり、ぴったり払っていったとしても2年くらいは毎月支払っていかないといけないことになります。
月々の支払いはもちろん少ないので毎日の負担は多くはないのですが、いつまで毎日の手取りが少ない生活をするのか漠然と不安な日々が続きました。
もちろん漫画ほど暴利ではないのは確かですが、キャッシングというのはめったに使うもんじゃないなと思わせるには十分な期間でした。
※ちなみに私が体験した2010年ごろでは銀行カードローンは即日キャッシング可能でしたが、2018年1月からは最速でも実質翌日からでなければ融資は受けられないものに変わりました。
なので私が参加を決意した時のやり方は今ではできないはずですが、クレジットカードにキャッシング付いていたりしたらそれを元に勧誘をしているんでしょうね。
しばらく平穏な日々が続くも明るくならない見通し
さて、そうやって地味~に積み重ねてきた借金や社会保険を支払いながらちょっとずつ日々は過ぎ去っていきました。
収入は低いまま(過去とお金3参照、社会保険はなく年収は200万未満)、一日の拘束時間は14-16時間。
「生涯年収の平均は約3億」という統計もあるようですが、この時点で調理師になって4年程が経過していたのでざっと多めに計算しても、
と感じていました。
そんなわけないとは思いつつ「仮に50年勤めたとしても1億未満……?」という考えもよぎりこの頃から転職を考えるようになってきました。
- 風呂トイレ別のアパート
- 月1-2回、勉強も兼ねて他の飲食店で食事
- 料理の勉強のための書籍や調理器具の購入
- 携帯電話
もちろんこれら通常の生活を送るため支払っていた部分で切りつめられるお金はそれぞれあったと思いますが、当時は本当にモノも知らず考えなしで持ちうるお金で好きなように行動していたので、「節約よりもお金を増やすためにはどうしたらいいのか」といった軸で物事を考えていました。
▲それなりに書籍は購入していました。
お金も大事だが、他にも大切なものがあるんじゃないか……?
転職を考えるようになった理由として、お金の事ももちろんなのですが、拘束時間の長さと「まとまった休みのなさ」がこの時はかなり大きかったです。
飲食業界を含めたサービス業界ではかなり多いと思いますが「一般の人が休みの時が忙しい」業種なので、当時勤めていたお店でも12月31日まで働いて1月2日からは通常営業というのが通年でした。
任意で入るような生命保険の類はおろか社会保険もすべて支払っているわけでもなく、その上家族にゆっくりと会う時間もロクにない。
この先、家族ができたら?
突然、まとまったお金が必要になったら?
そんなことを考えていくと「このままの生活をしていても」、というより「このまま料理人を続けていても……」という考えに至り、5年目を迎える頃、ついに転職を決意することにしました。