唐突に車を買う
転職をする、と決めたのは良いもののすぐには言い出せず5年目を迎えて2ヶ月ほどが経過した頃、勤めていたオーナーシェフから、そろそろ車を買ったりはしないのかという話をされました。
手取りは少なかったですがその頃にはキャッシングで借りた20万の返済もなんとか完了していました。
もちろん、ようやく毎月の収入分から減るのがあれほど嫌で毎月支払いをするごとにカードローンの返済が終わったばかりでまたローンをするのは馬鹿げてると自分でも思っていました。
しかし、日々の暮らしにほぼ変化がない時期でもあったので、新たな刺激を求めてしまう気持ちが大きくなり職場のオーナーの知り合いづての紹介で格安の車を買うことになりました。
乗り出し30万、3年のローンを組み半月ほどで納車。決して高い車ではないですが、当時の私からするとかなり大きな買い物でした。
その時には彼女もいたので、それからしばらくは休日が合えばどこかに出かけたり一緒に飲食店へ出かけたりしました。
ただ、この時のローンの足かせが、7-8年後まで響いてくることはこの時まだ想像もしていませんでした。
意を決して退職を申し出る
そんなこんなでそれから半年くらいが過ぎたころ「そろそろ言わないといつまでも先に進めない」と思い、当時の飲食店の退職を申し出ることにしました。
なお、退職したあとに再就職は同じ飲食業にはしないと決めていました。
まずはいつもお世話になっていた先輩と話をした際、その先輩は勿体ないというよりも、私が飲食業そのものを離れること自体を意外だと言っていました。
私自身、確かに料理をすること自体は好きですし家族も増えた今すっかり「ご飯担当はパパ」になっていますが、お金と時間の側面から調理師を続けていく気持ちはなくなっていました。
お世話になった諸先輩方、また調理師学校の学費を払ってくれた両親には大変申し訳なくかつ情けない気持ちもありましたが、変化をしていかないといてもたってもいられなくなっていました。
そしてついにオーナーシェフとも話をして、忙しい時期を過ぎた年明けに退職をすることが決まりました。
ついに退職、再就職の活動が始まる
年が明けた後1月いっぱいは働くことに決まっていたのでそのまま業務を続け、最後の1週間がやってきました。
古い価値観かもしれませんが、次の就職先は退職してから探すと決めていたので、どんな業種にするのかなど情報だけ集めておいて実際には履歴書一枚書かずにいました。
最後の1週間、無駄なあがきかもしれませんが自分がいなくなってもしばらくは問題がないよう、不要不急な仕込みや準備まで行ってから退職。
給料も休みも少なく、社会保険もない勤め先だったのでロクな思い出はないだろうなと思いつつも、いざ辞めるとなると寂しさもありました。
正式に退職したその日から、就職先を探すことにしました。
どんな業種にするか迷っていましたが、見分を広めるため、これまでの逆の経験をしてみようと考えていました。
結果として今があるので、この時の選択は間違っていないと思っていますが、その再就職先でまたお金の問題が発生します。